スプーンから航空機まで

金属加工産業の基盤技術である研磨は、スプーンなどのカトラリーから、タンブラー、浄水器、航空機の主翼に至るまで、多種多様な金属製品を作るうえで、モノの善し悪しを決める大切な最終工程です。それは単に見た目を美しくするということだけではなく、例えば、浄水器は表面のざらつきをとることで水アカの付着を防いだり、航空機は空気抵抗の原因となる鋲(びょう)の突起やキズを磨くことで燃費が向上したりするなど、実用的な効果があるのです。

    

卓越した技術者「にいがた県央マイスター」

にいがた県央マイスター 指導員の高橋千春は、平成23年に「にいがた県央マイスター」の認定を受けています。
燕市や三条市を含む新潟県県央地域は、金属加工業を中心に約400年にもわたる「ものづくり」の実績があり、全国有数の地場産業集積地帯として発展してきました。「にいがた県央マイスター」とは、代々受け継がれてきた高度な技術・技能を維持し、後継者を育成することなどを目的に創設された制度で、高度な産業技術を支える卓越した技能を有する人たちを、新潟県三条地域振興局が認定、顕彰するものです。
「にいがた県央マイスター」は、自らが企画する「にいがた県央マイスター塾」や工業高校、テクノスクールの外部講師などの技能継承活動を行いながら、優れた技能の維持や継承、人材確保、人材育成を行い、地域産業の振興の一翼を担っています。